食生活と病気との関連論文

食生活は我々の健康に直接的な影響を与え、疾患リスクの増減に関与します。以下に、食生活と病気の関連についての一部の論文を紹介します。このような論文が数多く発表されています。食生活の改善は病気を減らすことは医学的、統計学的にも明らかなことです。


世界保健機関(WHO)と食糧農業機関(FAO)による共同研究報告で、食生活と慢性病の予防との関連について詳細に論じています。特に、心疾患、2型糖尿病、がんなどの疾患リスクが、偏った食生活や適度な運動の不足などのライフスタイル要素と強く関連していることが指摘されています。

World Health Organization, Food and Agriculture Organization. (2003). “Diet, Nutrition, and the Prevention of Chronic Diseases: Report of a Joint WHO/FAO Expert Consultation”. WHO Technical Report Series, No. 916


地中海ダイエット(オリーブオイル、魚、穀物、果物、野菜を主体とした食生活)が心血管疾患、脳卒中、2型糖尿病、肥満、認知症などの疾患リスクを減少させると、多くのメタアナリシスとランダム化比較試験が明示している。

Dinu, M., Pagliai, G., Casini, A., & Sofi, F. (2017). “Mediterranean Diet and Multiple Health Outcomes: An Umbrella Review of Meta-Analyses of Observational Studies and Randomised Trials”. European Journal of Clinical Nutrition, 71(9), 1039–1049.


グローバル・バーデン・オブ・ディジーズ・スタディ(GBD)は、世界の人々の疾病や死亡に対するさまざまなリスク要因の影響を評価する大規模な調査だ。その一部として食事リスクの健康への影響を調査している。その結果、全世界で1年間に1100万人以上が不適切な食生活により死亡していると報告されている。

GBD 2017 Diet Collaborators. (2019). “Health effects of dietary risks in 195 countries, 1990–2017: a systematic analysis for the Global Burden of Disease Study 2017”. The Lancet, 393(10184), 1958-1972.


Bellaviaらによる2016年の研究は、健康的な食生活が男性の寿命にどのように影響するかを調査したものです。研究では、バランスの良い食事を摂取することが、全体的な死亡率と心臓病や癌による死亡率を低下させることが確認されました。特に、野菜や果物の摂取が多く、砂糖や肉の摂取が少ない食事が理想的とされています。この結果は、食生活が健康状態や寿命に深く影響を及ぼすことを示しています。

Bellavia, A., Tektonidis, T. G., Orsini, N., Wolk, A., & Michaelsson, K. (2016). “Diet Quality and Mortality: A Population-Based Prospective Study of Men”. European Journal of Clinical Nutrition, 70(6), 680–686

食生活を変えることで様々な病気のリスクを下げるだけでなく、体調もよくなることを多くの人が実感します。少しずつ食生活の改善をしていきましょう。

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